僕はすっかり酔いが冷めていた。
「しかしマリアは君を愛しているんだろう?君だってマリアを・・・」
「当たり前だ!でも俺は彼女とは結婚出来ない、その事は知っているだろう?」
ジョージは興奮がおさまらないようだ。
「そこなんだ。何故結婚できないんだい?そんなに一族の反対が怖いのか?」
ぼくは思い切って聞いてみた。
「平和な日本人のお前にわかるものか!」
ジョージが吐き捨てた。
(やつあたりかよ)
「聞き捨てならないなぁ、確かに結婚に関しては、君の国より考えがイージーかも知れない。けど愛する気持ちは人間みんな同じだよ、そして愛する者を幸せにしたいという願いもね。違うかい?」
(妥当な言い方かな?)
「簡単に言うない」
ジョージはふて腐れていた。