君の影をみてる〜幼なじみの恋〜

桜咲く春の到来で、

私はやっと、恭一と同じクラスになることができた。

担任は本多。

隆志は隣のクラスで、
なんと、
鈴ちゃんも奈央も一緒とは…

神様の計らいなのか、悪戯か?


私と恭一のことを、今更ひやかす者は少ないが、

体育祭の出場種目決めの時、

クラス対抗リレーに、ふたりで出るよう、クラス中から囃し立てられた。

それには本多も加担して、
渋々出ることにした私は、
他のクラスから
ズルイだのぶっ潰すだのと、散々言われ、

次第に闘志に火が点いていった。


今年度の生徒会長はユーモアにあふれていて、
生徒会主催の、部活対抗リレーでは、
それぞれ部の代表者が、
部の使用物を、バトン代わりにして走るという競技で、盛り上がりを見せた。

バスケ部やバレー部は、ボールをバトンにして、
バドミントンや卓球はラケットを…。
科学部は試験管、生物部は鉢植え、
そして、
柔道部の、畳一畳には、
誰もが大爆笑だった。


とうとう、陽も傾きはじめ、リレー選手の入場となった。


うちのチームの、二年生の顔を見るなり、

「これは貰ったな!」

恭一の顔が変わったのを、私は、見逃さなかった。


ピストルの音で第1走者がスタートした。

アンカーはもちろん恭一で、
私がバトンを渡すことになっている。

それまでは、ただ見守るしかない。