「ちげーよ！…野球部行ったり、陸上に来たり。」

「自分のやりたいようにやってるだけです。」

「うろちょろしやがって、迷惑なんだよ！」

「何がどんな風に？」

「それは…」

「あたしはただ、残りの中学生活を有意義に過ごしたいだけです。」

「よく言うよ！」

「きょーちゃんには分からないよ！」

「なにが！」

「あたしの気持ちも何もかもだよ！」

「あー、わかんねーよ！なんで逆ギレなんだよ！マジ、ワケわかんねー…」

「ほらね」

「わかんねーよ！何だよ！言ってみろよ！なぁ、言えよ！なんで…こうなんだよ！…教えてくれよ」

「…」

「隆志みたく頭良くねーし、優しくも、頼りにもならねーけど、俺、何でも言ってほしいよ…どうしていつも、喧嘩になる？」

「…それは…あたしが、きょーちゃんのことを好きすぎるから…かな？」

「？」

「だって、不安になっちゃうんだもん！」

「なんだよ、それ？」

「…」

「何が不安なんだよ？」

「バカみたいだから言わない。」

「バカって何だよ！」

「じゃあ、きょーちゃんは、あたしに何でも話してる？」

「聞かれれば話すよ。」

「…本当に？」

「本当だよ！」

「嘘つかない？」

「つかねーよ！」

「じゃあ、あたしに隠してることは？」