帰り道、しばらくすると、後ろから来たバスケ部と合流をした。

この数日間が、まるで嘘のように、和気あいあいとした中、自然に溶け込む私は、

いつもの場所から、久しぶりに隆志と二人になった。

「仲直りしたか?」

「…見てわからない?」

「いちお、聞いてみた。」

「何か…聞いてる?」

「誰から、何を?」

「わかってるでしょ!」

「ふ、残念ながら、アレから話てねーや。情報提供はできまっせーん。」

「なんだか、あたしが巻き込んだみたいで…」

「これはアイツの問題だろ?」

「もう…ダメかも。」

「でも無さそうだよ!」

「え?」


隆志の指差す方向をみると、
壁に寄り掛かって、恭一が立っていた。


私達に気付いた恭一は、
威嚇するように、ポケットに手を突っ込んだまま、
こっちへ向かって来た。

「隆志!こいつと二人にさしてくんない?」

そんな恭一の低い声に、怯むことなく、

「みっこ、大丈夫か?」

わざと、恭一に聞こえるよう、隆志は聞いた。

「うん。ありがと。」

そう答える私の肩を、
ポンッと、叩いて離れて行く隆志。

それを見逃さなかった恭一は、
しばらく睨むように、隆志から目線を離さなかった。

「なに?」

「どうゆうつもりだよ?」

「一緒に帰っただけだよ」