冬月くんはちょっと微笑みながらこくりと頷く。

「その子はすごく謙虚なんだ、必要以上に。いいことだと思うけど、なんか自分に自信が持ててないんだろうなって気がして」

わかるんだ、メールでも。

「思いやりがあって優しくて、人の話を親身になって聞いてくれるし、可愛らしくて楽しくて、すごくいい子なんだけどね。もったいない。相手が僕で申し訳ないくらいだ」

全くそんなことないと思うけど…。
でもそこまでベタ褒めされたら、さすがに照れる。
私は下を向いて鼻の上までマフラーを引き上げた。

「僕なんか優柔不断で人に流されやすくて、ヘタレだしさ。肩すかしくらった感じでしょ?」
「全然そんなことないよ!それは冬月くんが優しいから」

ってhiverくんとメールしてる時よく思ってた。

「だからそんなに気にしなくても…」

私がもごもごそう言うと、冬月くんは肩をすくめてにっこり笑った。
その笑った顔がすごく可愛くて、不覚にもキュンってなっちゃった。
うわーやだドキドキしてきた…。

「そっか、ありがとう。気持ちが楽になったよ」
「よかった」
「南さんは優しいね」
「いえいえ」
「間違えた」
「?」
「すごく優しい」
「とんでもない…」
「はは」
「………」