そんな俺の頭の上に手が置かれた。


「大丈夫だろ。あの人達はそんなことしないよ。仮にあったとしても俺なら噂の彼氏に加勢するね。」


俺の髪を掻き混ぜながら笑顔で話す静流。

まるで俺の不安を和らげるように。

本当こいつは人の心が読めるんじゃないかって思える行動を取る時がある。


「さすがは静流、格好いいな。俺が女だったら絶対告ってたよ。」


まだ不安が一掃されたわけじゃない。

だけど静流の言葉で少しは気持ちが楽になった。


「ありがとう。俺も佑樹が女だったら絶対に彼女にしてたよ。残念だな。」

そんなセリフを爽やかな笑みで返されたら不覚にも男友達相手にドキリとしてしまったじゃないか。

本当、カッコいいなこいつ!!