「そう。それじゃあまた明日」


俺の答えに満足そうに頷く。

その間やっぱり可愛い笑顔。


「あぁ、また明日。」

俺も事務的に挨拶を返す。

それを聞き、スカート翻し去って行く彼女。

入ってきた時とは正反対に上機嫌で今にもスキップでもしそうな勢いだ。
実際、微かにだが鼻歌が聞こえる。

それぐらいには機嫌が良いらしい。




そして扉が閉まる音がして、彼女が来る前のような静けさが訪れる。

この図書室にはまた俺一人となった。


ああいうのを台風一過って言うんだろうな。

本当何だったんだ一体。


たった数分の出来事だったがどっと疲れた。