「うん。」
俺とサリリちゃんは、行く当てもなく歩く事にした。
さすが、悪魔界だけのことはあって、色々なとこが荒れている。
「あまり、キョロキョロしない方が良いですよ?」
「うん。」
それから、無言で歩いた。
「良太さん、あそこのホテルに今日は泊まりますか?」
「良いけど大丈夫なの?」
「大丈夫です。私に任せて下さい。」
ホテルのロビーで何やら手続きをしている。
俺は、来た時からずっと気になっていた、悪魔城みたいな城を見ていた。
集中して見ていると
「良太さん、手続き終わりましたので、お部屋行きませんか?」
とサリリちゃんが言って来た。
「そうだね。」
俺は、サリリちゃんの後について部屋に行った。
「さっきは、何をあんな真剣に見ていたのですか?」
「いや、来た時からずっと気になっていたあの悪魔城を見ていたんだよ。」
「悪魔城ですか・・・」
「あ、もしかして、気を悪くさせちゃった?」