「誰?」
小学生くらいの女の子が俺に抱きついてきた。
「ボクはミエルって言うんだ。初めましてかな?」
「まあ、少なくとも俺は逢った記憶がないな・・・」
ミエルが俺の後ろの人物に気付いた。
「サリリお姉ちゃんもいたんだ・・・」
「ミエルちゃん・・・」
二人はお互いの名前を知っていたので知り合いだと思った。
「二人とも知り合いなんだね?」
二人は否定した。
「え!?違うの?名前知ってるから知り合いかと思った。」
ミエルは下を向いて言った。
「サリリお姉ちゃんはボクの憎むべき相手だよ!」
「何で?」
次の瞬間、ミエルはさっきの表情とは違う顔で
「いずれ分かる事だよ。お兄ちゃんみたいにね?」
と言った。
「さっき言ったお兄ちゃんって誰?」
「和也お兄ちゃんだよ?」
普通の表情に変わっていた。
俺は気のせいだと思った。
「あの~?」
サリリが遠慮がちに言って来た。
「何?」
「学校大丈夫なんですか?」