「え?…ぁ、これはって…ヤマト兄と大樹さ…」



俺がそう言いかけた瞬間、今度は痛みのない方の俺の頬に痛みが走る。



彼方がまたも俺の頬を強くつねってきたのだ。
しかも、今度はさっきつねった方とは逆の方を…。



「いてッ!!」



俺がそう叫ぶと、彼方は俺の頬からすごい勢いで手を離した。



その反動で、俺は床にドサッと倒れこむ。



「だ〜か〜ら!気安くヤマト兄って呼ぶなって言ったでしょ?」



あ、忘れてましたΣ(゚д゚;)



「それとさ、僕の前であのクソ男の名前も出さないでくれる?」



さらに付け足された彼方の言葉が俺を容赦なくグサリと刺した。 



ク、クソ男って大樹さんのことか?
もしかして、ヤマト兄単品の写真じゃないと駄目だったのか?



てか、それよりもほっぺたがむちゃくちゃ痛いんですけど━━(`;ω;´)━━!!



「早瀬先生の写真を取れと言ったのに、どうしてよりによってクソ男のツーショットを撮ってくるかなぁ?」



彼方はカメラの編集画面を操作し始める。
どうやら大樹さんとのツーショット写真のデータを消しているようだ。