と、その瞬間!彼女は俺の背後に回り込んだ。



「えい!」



彼女の掛け声がかかった、その一瞬でスルリと俺の手の中からカメラが消えた。



な、何━(゜Д゜)━ッ!!!



なんと西川さんが、俺からカメラを奪い取ったのだ。



西川さんは、くるりと回転して元いた場所に着地すると、奪い取ったカメラを俺に見せびらかし、ニヤリと笑った。



「えへへっ!奪っちゃいました☆」



「あぁ!だ、だめだよ!!返してって!」



「えー、見せて下さいよぉ?隠そうとするなんて、ますます見たくなっちゃうじゃないですか。」



ま、まずい( ̄▽ ̄;)
そのカメラの中身は、ヤマト兄の写真のデータしか入ってない。



そんなの見られたら俺…。絶対変な人だと思われちゃうじゃないか━(゜Д゜)━ッ!!!



「ふふ〜ん。どれどれ…。」



「うわあああ!西川さん!やっぱりだめだって!」



俺は焦って西川さんからカメラを奪い返そうとしたが、西川さんは俺をスルリと避けてカメラのデータを再生し始めた。