「…しかも、その写真たくさん、撮っちゃってすいません。」



「いいんだよ。カワイイ遥のお願いだ。これくらいたやすい御用だよ。」



「うん、そう言ってもらえると俺も嬉しい。ヤマト兄、本当にありがとう!」



「遥…。」



俺がにっこり笑うと、昨日せいかヤマト兄の顔が赤くなった気がした。
そんなヤマト兄の後ろで大樹さんがニヤニヤして、笑いをこらえている。



「あ!そうだ!」



そう言うとヤマト兄は、俺の肩をガシッとつかんだ。



「これからなんかあったら、すぐ俺に言うんだぞ?」



「うん、ありがと。でもきっと大丈夫だから…」



ヤマト兄にずいぶん心配かけちゃったみたいだ。
でもヤマト兄は、本当に頼りになる本当の兄貴みたいだな。



「じゃあ、また。お邪魔しました。」



俺は玄関先で靴を履いて、ドアを開けた。