午後19時。


俺、遠山遥は歓迎会の会場である寮の二階にある食堂へ向かった。
正直、楽しみでもあるが緊張感が大きかった。


食堂へ着いて、俺は扉を開けて食堂内へ入る。


その瞬間、前方から歓声が聞こえた。


目の前を見ると、まずはヤマト兄、続いて左にメガネをかけた綺麗目な男の人、そしてさらに左にセミロングの瞳がパッチリした可愛らしい女の子がいた。


この3人が拍手をして、俺を見ている。


「じゃあ、やりますか。」


メガネをかけた男がそう言った。


「ああ。」


それにヤマト兄が返事をする。


「せーの!」


ヤマト兄に続けて、女の子が掛け声をかける。


「ようこそ!遠山遥君!」


そして3人の重なった声と共に拍手が響き渡る。


「あ…ど、どうも。」


拍手が巻き起こると、俺はなんだか恥ずかしくてたまらなくなった。



「じゃあ、簡単に紹介するぞ。」



ヤマト兄がそう言うと、視線が一気に俺に集まる。



「遥はさぁ。小さいころから可愛がってきた俺の弟みたいなやつなんだ。だから、みんな仲良くしてやってくれよ。」


「はーい。」



ヤマト兄が俺の自己紹介をしてくれると、残りの二人が返事をし、その後拍手が起こった。



だが、その拍手がおさまった瞬間…。


「おい、遥!」


ヤマト兄に呼ばれ、俺はハッとした。