「おい?遥?」



「え?」



「どうしたんだよ。急に黙って。もしかして…俺にも言えないような事なのか?」



い、言えない。
とても言えたもんじゃない!!
こうなったら、テキトーにこの場をしのぐしかあるまい。



「やっぱりいじめられたんだな?」



ヤマト兄の言葉に俺は横に首をふる。



「ま、まさか!!それはないよ!!!その、え〜〜〜っと…あの、学校のクラスのみんなはすごいいい人ばかりだし。」



「そりゃあ、俺のクラスの生徒達だからな。」



「う、うん。た、ただ…。」



「ただ?」



どうしよう。
テキトーにしのぐって思えば思うほど何を言えばいいかわからない。



まぁいいや!!なんとでもなれ!!



「…その、一人で寮にいたらさみしくなったって言うか…。その、一人だと心細くて、なんか泣きそうになるんだ…」



うわ!俺、キモッ!アドリブ下手!
こういう時に限って、なんでもっとましな理由が言えないんだ!!(泣)