俺が部屋に入ると、ヤマト兄にソファに座るように言われた。



「ほら。」



俺が座ると、ヤマト兄がコーヒーカップを渡してくれた。
あったかいお茶のようだ。



「ありがとう。」



俺はさっそく一口いただくことにした。



だが。



「あっっ…あぢぢ。」



お茶は、俺の想像以上に熱かった。



「あー!もう!冷ましてから飲めよ。遥は、猫舌だからな。ヤケドしたか?」



ヤマト兄が心配そうに声をかけてきた。
俺が猫舌ってよく覚えてるな。



「ううん。なんとか大丈夫!」



たしかに軽くやけどしたが、どうということはない。



「ったく。本当に世話の焼けるやつだなー。」



俺はヤマト兄の言葉にムッとした。



「あ!また子ども扱いして〜!」



「ははは。だから扱いじゃなくて、まだ子供って言ってるだろ?」



「ヤマト兄!」



本当にヤマト兄は、
俺のことからかうのが好きだよなぁ。



俺がそんなことを思っていると、急に笑い声が聞こえてきた。



「はははは…」



それは大樹さんだった。



「…なんだよ。大樹。何笑ってんだよ。」



ヤマト兄が大樹さんにそう言うと、太一さんはプッと吹き出して、さらに大きく笑い出した。