「あ?」



大樹さんが下を向いていた顔をあげ、俺を見た。



「なんか俺のせいで帰ってもらうの、悪いし。
…その、大樹さんさえよければ、いてください!俺は、用事が済んだらすぐに帰りますから。」



俺のせいで帰ってもらうわけにはいけない。
俺は写真をとったらすぐ帰りますから、大樹さん帰らないで下さい。



「だとよ。ヤマト。」



大樹さんは、嬉しそうにヤマト兄を見上げた。



「あ、ああ。」



「別に俺は、かまわねーけど?」



「ま、まぁ。遥がそう言うなら…。」



すると大樹さんは、履き始めていた靴をぬぎ、ヤマト兄の部屋の中に戻っていった。



はぁ〜( ̄▽ ̄;)
よかった…。



「じゃあ、遥。とにかく、中へ…。」



ヤマト兄は、俺にそう言うと部屋の中へと入っていった。



「うん。お邪魔します。」



俺は、ヤマト兄を追うように部屋の玄関に入り、扉をゆっくりと閉めた。