観奈は俺の存在に気付く間もなく、そのまま彼方に抱きついた。



いきなり彼方に抱きついた観奈の姿に俺は目が点となった。



「た、助けて!部屋で着替えようとしたら大きなクモが出て…。」



観奈は泣きそうな声で叫ぶと、やっと俺の存在に気付いたのかクルリとコチラを向いた。



「あれ?はるちゃん?いたの?」



首を傾げる観奈の顔を見たその瞬間だった。



俺は一気に顔が熱くなるのを感じた。



なぜなら、その理由は観奈の格好にあった。



「観奈。その格好でここに来たのはさすがにまずいんじゃない?」



俺がつっこむに彼方が口開いた。



観奈の格好は、大胆にも上は下着一枚、下はデニムが脱ぎかけの状態であった。



しかも、おもいっきり綺麗なTの字見えてるんですけど━━(゜д゜;)━━!!



「きゃあ!私ったら驚きすぎて、そのまま来ちゃった…えへへ。」



観奈は顔を赤くしながら彼方から離れ、俺達の目の前でデニムを履き直した。



(;^ω^)…てか、『えへへ』って、観奈さん。異性に下着姿見られたって言うのにかなり落ち着いてますね。
もしかして、クモ>下着ですか?(゜ Д゜;)



「ほら観奈。とりあえず上はこれ着なよ!」



彼方はチェストから自分のTシャツを取りだし、観奈に渡した。



てか、そして彼方さん。なぜアナタまでそんなにも冷静なんですか?(゜ Д゜;)