「悪いな、遥。俺取りに行ってくるわ。」








「はい。わかりました。」








すると大樹さんは手に持っていたおぼんを机に置くと、『じゃあ、いってくるぜ!』とさわやかに手を振って、部屋を出て行ってしまった。









バタン。








大樹さんによって閉められた扉の音が部屋中に響き渡った。









「…。」









沈黙。








まぁ、あの大樹さんが来たんだからこうなるよな( ´_ゝ`)








だけど、俺は。









「ねぇ!…彼方。」









すぐにその沈黙を自ら破った。









この重々しい空気、とてもじゃないけど耐えられませんから(TдT)








しかし俺は彼方の方を向いて早くも後悔した。









なぜなら…









声は出していないけど、せわしなく口を動かして何か言葉を呟いている。









ええええええっΣ(゚д゚;)
か、彼方さん。いったい何を呟いていらっしゃるのですぁああ(゚ Д゚;)









ま、まさか…黒魔術的な呪文を唱えてるんじゃっ((((;゚Д゚))))








俺の頭に先ほど偶然彼方の部屋で見つけてしまった黒魔術の本が頭をよぎり、ついついファンタジーな事を考え出してしまう。