「あっ、ちなみにヤマトは今電話中。なんか学校からかかってきたみたいでな。」









ヤマト兄はさっき会議が入ってなかったからって言ってたけど、やっぱり忙しいなか無理して抜けてきたのかなって思った。
ヤマト兄ならありうる話だし、むしろそうだろう。









少し気になってふっと彼方の顔を見ると、彼方も俺と同じ事を考えていたみたいだ。









嬉しそうな、それでいてちょっと申し訳なさそうな顔をしていた。









「なんだよ、その顔。悪かったな。持って来たのがヤマトじゃなくて。」









彼方の表情をいち早く感じたのか、大樹さんが口開いた。








それを見て俺はハッと思った。








(; ´_ゝ`)あれ?
もしかして大樹さん、彼方がヤマト兄の事好きだってことに気づいてる?









ていうか、『持って来たのがヤマトじゃなくて』ってあからさまに気づいてるって事だよな(-ω-;)









彼方も大樹さんにはそのことで触れないでずっと黙ってるし。









…っていうか、何?何なの?この二人。
関係上、恋のライバル同士になるわけだしやっぱり仲悪いの?
てかむしろこの二人の間にどんな仲があるんだよ?!((((;゚Д゚))))








俺が考え込んでいると、大樹さんがその場で突然『あ、そうだ』と口開いた。









「氷枕…いっけね。持ってくるの忘れた。」









俺が困惑する中、大樹さんが『しまったな〜』と頭をかいている。