…って!だから俺、何意味不明なこと考えてるんだよ!
…はぁ。もしかして、弱った彼方を見て、どうかしちゃったのか。変な意味じゃないけど。
俺が頭の中で格闘しながら、引き続き彼方の顔をまじまじと見入っていた、その時だった。
「うー…ん。」
「!?」
背中を向けて寝ていた彼方が俺のいる方に寝返りをした。
そして彼方の背中が俺のベットに体重をかけている腕にドカリと当たり、俺は腕で支えている体のバランスを崩す。
「うわ…」
そう声が漏れた瞬間、俺はそのままベット、いや、寝ている彼方の身体の上に勢いよく身体が倒れ込む。
そして、何故か俺の顔が彼方の顔の上に乗っかるようにかぶさり、俺の唇が彼方の唇に触れた。
え?( ̄▽ ̄;)
って俺が思った瞬間には、突然のあまりビクっと身体を震わした事でベットの上で支えていた足がつるりと滑り、俺はそのまま引きずられるように床に叩きつけられる。
「い、いてて…。」
俺は体制をゆっくりと直すと、床に座り込み、思い切りぶつけた膝の痛みを堪えるように抱え込む。
そして、俺は寝ている彼方をじっ見る。
彼方は先ほどと同じように、ぐっすりと寝ている。
「…。」
俺は黙り込んで、ゆっくりと息を呑んだ。