「晃月ー…。」








今にも彼方の怒りが頂点に上り詰めようとしているその瞬間、宇宙が『ふふっ』と笑い、こんな話をしだした。








「まぁ、いいじゃないの。それよりカニャリン!今のマスコミを甘く見ないことね。この前、アタシが道に迷ってたまたま近くにいた女子高生にただ道を聞いただけなのに、週刊誌の端に『カリスマモデル晃月宇宙!JKナンパ現場激写!』って載ってたわよ!ほんと冗談じゃなかったわ!」








( ´;゚;ё;゚)・;'.、・;'.、ゴフッ!!
それ、ほんとに冗談じゃねぇ!!








「そ、それホント?」








なんだか信じられなくて、俺は宇宙に尋ねた。








「ホントよ!嘘だと思うなら先々週の週刊Xday読みなさいよ!」








『週刊Xday』とは、毎週何曜日に発売されるのかわからないが、最新の芸能ニュースやお宝画像が掲載されている情報雑誌。芸能人やタレントは、毎週いつの曜日に発売されるかわからないこの雑誌の存在を密かに恐れているという。








「あ〜!これだから晃月は面倒くさいから嫌なんだよ!」








彼方が叫んだ。








「うふふ。ごめんねー。アタシ、ただのオカマじゃないから。」








宇宙さん。
オカマって言われたこと、気にしてるんですね( ´_ゝ`)







「さてカニャリン。まだアタシの事止める気かしら?」








宇宙は首を横に倒し、唇に人差し指を当てると、彼方を見た。
そんな彼?の顔は自信に満ちていた。