「ほら、さっきもヤマト兄に言われただろ!速やかに部屋に戻れって!俺、また怒られるのはごめんだし。だから話はまた今度にしてよ。」







俺は西川さんを部屋の外に出すように、彼女の背中を両手で押した。







「え〜。本当に今度聞いてくれますかぁ?」







「うん、聞く!ちゃんと聞くからさ!ほら、それに隣で彼方も勉強してるってヤマト兄も言ってたじゃないか。俺も邪魔にならないようにもう静かにして寝るからさ。」








俺はそう言いながら扉を開けて、半無理矢理西川さんを部屋の外に出した。








すると、外に出された西川さんがクルリと振り返り、不思議そうに口を開く。








「え?何言ってるんですか?腹黒王子がこんな時間に勉強なんてするわけないじゃないですか?」








「え?」







「早瀬先生はそう思ってるかもしれませんが、それは口実で、基本的に腹黒王子はだいたいこの時間、早瀬先生の隠し撮りした写真を見て満喫していますね。」







( ゜∀゜)・∵ブハッ!






本当に蘭藤荘の皆様の情報を手にいれてますのね。
西川さん…恐ろしい子。








「まぁ、今日に限っては、今頃、観奈から圭先生の愚痴でも聞かされてる最中でしょうが…。」







(´_ゝ`)へぇ。そして、あなたには手にとるように想像できるのですね。彼らの行動が…。







「ははは…。っていうか、そこまで思い付く想像力を持つ西川さんを尊敬するよ。」







ああ。本当に尊敬するよ。
君のその変態体質を含め…。







すると、西川さんはチッチッチッと舌打ちをしたのち、俺を唖然させる言葉を発した