「おう!仲直りはすぐ出来るから大丈夫だ!」







また何も知らない大樹さんがまかせろと言わんばかりに答えていた。








「お前が言うなよ!馬鹿!」







「なんだよ。ホントのことじゃねぇか。」








大樹さんは、両手わ頭の後ろで組むとニシシと笑う。








そんな大樹さんを見て、ヤマト兄はムッとするが、一旦怒りを抑えて俺の方を向いた。








「じゃあ、遥。また明日、学校で。あ、それと肉まん冷めないうちに食べろよ。」








「うん。ありがとう!ヤマト兄も気をつけて。おやすみなさい。」







「じゃあな〜。おやすみ〜!」







「は〜い☆おやすみなさ〜い!」








それぞれのあいさつが終わり、ヤマト兄は最後に俺にニコリと笑うと、部屋の扉を閉めた。







バタンっ








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「はぁ〜ん。相変わらず素敵なお二人でしたわ〜。西川今の時間を思い出すだけで白飯3杯はいけます〜。」







扉が閉まり、最初の一声はもちろん西川さんの意味不明な発言だった。







「はぁ、よくわかんないけどさ。そろそろ西川さんも帰ってくれないかな?」







俺がそう言うと、西川さんは不満そうな顔をする。







「え?どうしてですか〜。西川のお話はまだ終わりませんよ?」







まったく自分の部屋に帰る気のない西川さんだが、俺は、そんな西川さんのせいで散々な目にあっているが故、彼女を一刻も早く追い出したかった。