「いいえ。それはありません。腹黒王子は、別に観奈に愛情があるからとかではなく、守るというか、義務というか。自分の近くにおいておきたいから身体でつなぎとめていると私は感じ取れるのです。」







またしても首を横に振る西川さんの言葉に、俺の頭はチンプンカンプンとなった。








愛情がないのに?






守るというか義務?






自分の近くに置いておきたいから身体でつなぎとめる?






ヤマト兄をストーカーしている彼方が幼馴染みの観奈を…???








ま っ た く 意 味 が 
わ か り ま せ ん !!!!!








っていうか…
あれ?待てよ。たしか観奈って…。








「ちょっと待ってよ!観奈は圭先生と…!?」







そうだ。風間は圭先生は他に彼女がいるからありえないって言ってたけど、圭先生は観奈といちよう付き合っているって…。







「だから、そう思い込んでいるのは圭先生だけで、実際はお付き合いの成立してませんって!観奈は、ただの遊び感覚で圭先生と一緒にいるんです。」







ああああ(^ω^;)ああああ!!







さ ら に
わ か ん ね ぇ !







俺が完全に混乱していると、西川さんがさらに新たな発言を口にする。








「それにおかしいのはそれだけではありません。私はこの蘭藤荘の住人のほとんど情報を手に入れることができるのですが、観奈だけは情報がつかめないんです。」








いや、まずおかしいのはあなたが蘭藤荘の住人のほとんどの情報を普通に手に出来ることではないでしょうか?