それから俺と風間は髪と身体を洗い終えると、湯船につかった。







「うわぁ。これは気持ちいいな~。」







俺は湯船に入って、つい第一声をあげた。







「だろぉ~。俺もこの寮の風呂だけはずっとお気に入りなんだぜ。」







たしかに、俺もすでにこの入浴場が気に入ってしまった。







思えば、こういう風呂に入るのは久しぶりだ。
アメリカにはない、日本特有の造りの風呂だもんな。







あ~。
やっぱり母国が落ち着くな…。







「なぁ、遥?」







俺が懐かしさに浸っていると、風間が話しかけてきた。







「ん?何?」







俺が耳を傾けると、風間が少し言いにくそうに口開く。







「いやさ、ここに来る前に観奈に会ったんだけどさ…」








( ̄▽ ̄;)あ〜。
そう言えば、観奈のことすっかり忘れてた。







「う、うん。そうなんだ。で、観奈と会ってどうしたの?」







「ああ。それが観奈の奴、すごくイライラしてたみたいでさ。」







ああ、風間が観奈と会ったのはおそらく入浴場で圭先生と喧嘩して出て行った後だろう。







あれから観奈。どうしたんだろなー(゚∇゚ ;)
今頃、もしかしたら圭先生と仲直りしてたりして…?







俺がそんなことを思っていると、風間がため息をついた。