それから時は流れ、夜となった。







【午後8時】








俺、遠山遥はとある場所へと向かっていたのであった。









それは、『入浴場』。
入浴場とは、いわゆる蘭藤荘のお風呂のことだ。









蘭藤荘は、2階の角に食堂があり、その下の階はお手洗いと洗面所と入浴場となっている。
入浴場は、話によると入浴する人の順番があるらしく、一人30分と使用時間まで決められている。








事情により、決められた時間に入浴出来ない場合は、管理人の観奈に鍵をもらえれば規定の時間外でお風呂がいつでも利用できるそうだ。








そんなわけで俺の入浴時間は毎晩夜8時になったとさっき、部屋に訪れたヤマト兄から聞いていたのだった。








今日は頭を打ってるから、本当は入浴はよろしくないが、さすがに昨日もいろいろあってお風呂入れなかったし、お湯につかって疲れを取りたいという理由で、俺は入浴することを決めた。







そういや、今日帰り道で西川さんが言ってたな。








『遠山君。実は蘭藤荘のお風呂はみんなで一つの共同風呂なんですよ〜。いわゆる、混浴しようと思えば出来ちゃう夢の入浴場。どうですかぁ、今晩、西川と一緒に入りませんかぁ?』









もちろん、俺はお断りしました。(笑)









その後、彼方が『はぁ、お前さぁ…そのえぐれた胸を人に見せれるようになってからものをいいなよね』と言ったため、彼方と西川さんの口喧嘩がスタートしたんだったな。








まぁ、たしかに共同風呂か…。
男女が共に住んでいるこの寮では、とんだハプニングも起こるかもしれない、夢の入浴場なのかもな。







はっ!(゚ Д゚;)
てか俺、なんでいきなりそんないやらしいこと考えてるんだ!?