俺が日本に帰ってきて、最初の朝を迎えた。



昨日は歓迎会でいろいろ気疲れもあったが、朝の目覚めはとても良い。



そして、今日はこれから通う高校の初登校の日である。



キーンコーンカーンコーン。



学校のチャイムが響く。



これから通う学校、「北洋高校」にやってきた俺は、学校に来てまもなくヤマト兄に自分の編入するクラスへ案内された。



編入生の紹介ということで、ヤマト兄に俺は教室に入り、黒板の前に立つように言われた。



「えー、みんな。編入生を紹介する遠山遥君だ。」



俺の目の前に30人ほどの学生がいる。
俺は一気に注目をあびて、すごく緊張してしまっている。



「遠山は、アメリカの高校からの編入生だ。まだ日本の生活にも慣れていないと思うから。みんな、いろいろと良くしてやってくれよ!」



ヤマト兄が俺の紹介をしてると、学生たちがヒソヒソと話し出す。
なんか良いこと悪いこと関係なく嫌だよな、こういうの。



「じゃあ遠山、みんなに一言。」



ヤマト兄がそう言うと、少しざわついた教室が一気に静まる。



「あ、はい。えっと…遠山遥です。よろしくお願いします。」



俺は高鳴る鼓動を抑え、ぎこちないがはっきりした声であいさつをし、そして一礼した。