「まだ保健室の先生がいないんだ。頭をもろに直撃したんだから、ちゃんと先生に見てもらってからのがいいよ。」







「あ、そうか。」








彼方に言われるがまま、俺は体を起こすのをやめてまた横になった。







「ったく。ほんと大変だったんだからな。この借りは大きいんだから覚えとけよ。」








「ご、ごめん。」








保健室までは彼方が運んでくれたみたいだな。
なんか意外だ。







「まぁ、遥が倒れてくれたおかげで、無事に晃月を見つけることができたからよかったけどね。」








「え!見つかったの?」








宇宙が見つかったんだ!
そうかそうか〜。
痛い目にあったけど、見つかったなら一見落着じゃないか。







「さすがにあの騒ぎだったからね。遥が倒れてしばらくしたら、体育館の近くにいた晃月が様子を見にきたってところかな。」







「そうだったんだ。」







俺が倒れたおかげで見つかったのに、なんだかカッコ悪いな(ё_ё)








「僕が風間に連絡しといたから、もう解決したよ。はぁ〜ほんと疲れたぁ〜」







彼方はゴロンとベットというか俺の足の上に寝転がる。








たしかに宇宙探しは、ほとんど彼方がやったようなもんだもんなー。
俺はケガして倒れただけだし。
うわ〜。なんかこんだけ俺が役たたずだったから、この後が恐いな…。







あ、そういえば。








「なぁ、彼方。さっきここに先生と男子生徒いた?」







「え?」







さっきの夢というか、現実なのかよくわからないビジョン…。
彼方はずっと俺についてたんだから、もし現実なら彼方は知っているはずだ。