「遥!」







ちょうど俺達が学校について、校門を通り抜けた時、俺の名前が呼ばれた。








俺は、ゆっくりと声のした方に首を回した。








「あ、ヤマト兄…」








そこには、俺たちの方に解りやすく手をあげているヤマト兄がいた。
どうやら、ヤマト兄は朝の身だしなみ検査中なのか昇校口の前でノートとボールペンを手にして立っていた。








俺は、ヤマト兄を見た瞬間、心臓が思い切り高鳴った。







『あの二人は、付き合っているんです。』







そうだ。
ヤマト兄と大樹さんは…付き合っている。







西川さんの昨日言った言葉が走馬灯のように蘇った。







「おはよう!」








ヤマト兄は、そう言うと俺たちの方に近づいてきた。








「早瀬先生、おはようございます。」








固まっている俺の隣で、彼方が一礼する。








「お、彼方も一緒か。なんだなんだ?二人一緒にいるってことはもう仲良くなったのか?」







ヤマト兄が俺と彼方を見てとてもうれしそうに話している。







「あ…う、うん。そうなんだ…」







やばい。
意識しちゃって、ヤマト兄の顔をしっかり見れない。
しかも、うまく言葉も出ない。







どうしよーil||li(つд-。)il||li