彼方と観奈は幼馴染みって言うけど、なんか正直幼馴染みの仲を通り過ぎて仲が良いと言うか。



何も知らずに二人を見たら『まず付き合っているのかな?』と思うのが自然なくらい。



あ( ̄▽ ̄;)
でも彼方はヤマト兄のことが好きなんだっけ?



俺がそんなことを考えていると、観奈が『あははは』と笑い出した。



「まさか〜!!付き合うわけないよ!私と彼方はただの幼馴馴染みよ。」



観奈のサラリとした声が部屋に響き渡る。



「さぁ、私たちも行きましょうか。」



あっさり話が終わってしまい、観奈がニコリと笑った。



「はーい!いざ夕飯いただきましょう!!」



西川さんが元気よく手を上げて返事をした。



そして、西川さんと観奈はまた他愛のない話をしながら食堂へと歩き出した。



俺はそんな女子達の背中を少しの間眺めていたが、やがて後を追うように食堂に向かった。




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それから俺達が食堂に到着すると、中で彼方が不機嫌そうな顔をしながら待っていた。



そしてやっと4人揃った所で、俺達は食堂の座敷スペースの机で輪になって夕食を食べた。



夕飯のメニューは、観奈の手作りクリームシチュー。
野菜がたくさん入っていて、とてもおいしかった。



まぁ、その夕飯の間…。
西川さんと彼方がもう少し静かにしてくれれば、どんなに良い食事になっただろうか。