Double Persondlity

七月の下旬。



朱里は環と会っていた。



「どうしたの?朱里…話って」



「………」



「悩み?」



「そんなとこ…」



「何?聞いたげるから話してみてよ」



「……あたし…ロスに行くかもしれない」



「えっロスってロサンゼルス?」



「あたし前に海外勤務の希望出してて…今頃になって急に言われてちょっと悩んでるの…」



「希望出してたんなら…」



「昔のあたしだったらすぐにでもイエスって言えたはずなのに」