「あなた達、誰?」


天井を突き破り、突然二人の人間が落ちてきたのである。かおりがそう尋ねるのも当然だろう。


そんなかおりの問いに、シチローはポケットから手のひら程の小さな花を取り出し、それをかおりの方へ向けてニッコリ微笑みながら言うのだ。




「泥棒です♪かおりさん、どうかオイラ達に盗まれてやって下さい♪」


「どろぼうさん?」


「シチロー、それ『ルパン三世カリオストロの城』のパクリじゃないの?」


「バレたか♪」


てぃーだの指摘に、頭を掻いて照れ笑いを浮かべるシチロー。


そんなシチローに



「わたしのクラリスも、なかなかだったでしょ♪」


そう言って肩をすぼめて舌を出すかおり。


今時の女子高生らしく、なかなかノリの良い性格らしい。