「はい♪今度はぐるぐる回ってもらいましょう~~♪」
「のわあぁぁ~っ!
たっ、助けてくれぇぇ~~~っ!」
叫び声を上げながら、コマのように回る朝唐。
しかし、それでも熱狂した信者達はなお歓声を上げるばかりだ。
「素晴らしい!」
「さすがは教祖様だっ!」
鳴り止まない拍手の嵐。
その中には、感動のあまり涙を流す信者までいた。
しかし……そんなエキサイトした状況は、ある事をきっかけに終わりを告げたのだ。
「あらっ?
故障かしら……止まらなくなっちゃったわ……」
回転を続けたまま、子豚の操る操作盤のレバーが元に戻らなくなってしまった。
「どうやって止めるのかしらコレ……」
操作方法を知らずに適当に動かしていた子豚は、並んでいるボタンを辺り構わず押しまくる。
その結果が……
ガラガラガッシャァァン!
クレーンのワイヤーを掴んでいるロックが解除され、朝唐は勢い余ってステージ後ろの壁を突き破っていった!
「あ………」
「・・・・・・・・」
信者達の歓声はピタリと止み、会場内は静寂に包まれた。
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