「えぇ…ッ意味不…!」



何なのこのいい加減な家庭は…っ



唖然としているあたしに、翡翠さんは急に真面目な顔をして、片膝を立て、あたしの手をとった。



「お嬢様は私、秋ノ宮翡翠がボディーガードとして命を懸けてお守り致します。

困ったことがあればどうぞ何なりとお申し付けください…」



…手に口づけをされた。


顔が熱くなるのが分かる…


「はぃぃっっ」って裏返った声で返事をして、もうそれからのことは覚えてない。



―気付けば朝だった。