そんなことを考えてたら、急に翡翠さんに手を握られた。


「手が熱いですね。熱があるのでは」



翡翠さんの手、冷たい。
男の人の手ってまともに触ったことなかったけど、大きいし指長いし、こんな力強いんだ…。

「あのっ」



次は、頬。


「ひゃ…」


顔が近付く。

初めて会った時もこのくらいの距離で…


こつん。


額同士がくっつく。



翡翠さんの顔が近い…。
気恥ずかしくなるし、動機が止まんない。
やっぱり熱があるから?
それとも…


額がぱっと離れて、布団をめくられた。


「やっぱり熱がありますね。早退されたほうがよろしいのでは…」


「ごめんなさい…早退します」


結局この日は学校を早退した。

ほんと何やってんだろ…