10月16日水曜日



07:56



授業開始まで1時間




誰もいない薄暗い教室に最初の登校者が現れる…






ガラガラ…


綺麗に磨かれた黒い靴を履いた足が教室に入る…




女子12番 西川 奈緒子

登校





いつもと変わらない…



どうせ私が1時間も前に入って教室内のチェックをしているなんて誰も知らない…



生徒会長なんてただの雑用…




バカみたい…。




青い背中の黒板消しを手に持ち、毎日見慣れた黒板の落書きを左端から消していく。



ある程度消えると黒板消しを縦に持ち、上から横にラインを引いていくように消していく。


それを下の段、下の段と繰り返していくと、黒板は横縞が入って馴らされたものとなった。



細かいチョークをチョーク溜めに落とすと黒板をもう一度眺める…





完了。





私が毎日こんなことをしているおかげでクラスの評価が高い。
そんなことをこのクラスの生徒は思ったことがあるのだろうか…