「やべぇぞ大輝! 学校遅れんぞ!」 「大丈夫大丈夫~俺達まだ中2なんだしさ」 「……いいからいくぞっ!」 零は、大輝からお菓子の袋を取り上げ、机の上に乱暴においた。 「わかったわかった……んじゃ零! 学校まで競走だっ!」 大輝は、零よりも先に秘密基地を走り出ていった。 「ちょっ! 大輝待てよ!」 零も急いで大輝の後を追いかけると、ポケットから何かが転げ落ちた。 カシャン―― 「……ん?」 その音に零は、不思議に感じ後ろを振り返った。