そういうと、先生は
壁を指差した。

え…!?
あそこって…
この部屋の隣ってことだよね?

「え!?
もしかしてお兄ちゃんが
関わるなって言った隣の人って…………………先生のことだったんだ。」

「…謙也のやつ、
そんなこと言ったのか。」

「お兄ちゃんのこと、知ってたんだ!」

「…友達だよ。
昔からの………な。」

「そうだったんだぁ…」

そうだったんだぁ。
全然、私…
知らなかった…。

「私がここに住んでるのいつから…
知ってたんですか?」

「…引っ越して来た日から。

…それより、
なんであの時、泣いていたんだよ。」

「あの時…?」

「…放課後」

「あれは………。」

「…あいつと付き合ってるのか?」

「違う!
付き合って…ない。」