エージェント





宝さんとはそんな関係が続いていた。

toxicで飲み、ホテルへ向かう。

ママも最初は早すぎないかと心配していたけれど、宝さんの笑顔を見ると何も言わなくなる。


相当ママに心配されているらしい宝さん。



流石にこのままじゃいけないと仕事の話を聞いてみるが、かなり流される。
口止めされてるのか、本人が言いたくないのか。

わたし的には後者の可能性あると踏んでいる。

仮にも若頭という地位の彼が口止めされるようなことはほぼほどないに等しいだろう。



少しばかり弱みに付け込んで見ても、なんとも曖昧な返事しかされない。


ただ唯一、一回だけ話をした。



「俺に弟がいるんだけど、あいつは自由で何にも縛りがなくて、嫉妬してる」



それだけ、ほんの少しお父さんとーー朔羅の話が出たけど、それっきりだ。