エージェント





「コウキちゃんの涙のお詫びに、学校の女たちには釘刺しておくから」

「…………」



お詫びで済まされるものじゃない、とは思ったけど、その次の日から女の先輩に呼び出される事もなく、男子達からの目も少なくなった。

朔羅が動いたのは一目瞭然だった。




ーーーーー・・・




朔羅に抱かれたその日、toxicに宝さんが現れた。



「こんばんは、宝さん」

「こんばんは、セノ」

「…………」


なんか、元気ない。


VIPルームに行くと、お酒を飲む前に彼がわたしに抱きついてくる。

いつも以上にかなりキツく。


「どうしたんですか、宝さん?」

「どうもしないよ、ただ甘えたくなっただけ」

「でもいつもより急ですよ」

「かもしれないね」


そう言って、彼はわたしの胸元に顔を埋めてくる。