エージェント




弱っているらしい彼の精神状態を上手いこと利用して、本城の情報を引き出せる可能性出てきた。


もちろん彼から情報を集めるのは必須だったけれど、まさかラッキーなこと聞けるとは思わなかったし。


ここへ来た目的に一歩近づいた。




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それから2〜3回ほど、宝さんはわたしが出勤している日にお店を訪れてきた。


長年やってる先輩ホステスからはどうやって彼に気に入られたのか聞かれたけど、わたしだってそこはよくわかってない。



「宝さん、」

「ん?」


彼は今、わたしの太ももに頭を乗せて寛いでる。

お酒を飲むわけではなく、ただジッとしている事が多いような感じ。



流石に彼の意図がわからなさすぎたけど、今ならだんだんわかってきた。