「セノ…」
そのままわたしの方へ迫ると、彼に抱きしめられたままソファーへ押し倒される。
でも、ただそれだけ。
特に何かをされるわけではなく、抱きしめられてるだけだ。
「宝さん?」
「あー。こうしてると落ち着くなぁ…」
ーーどことなく違和感を感じる。
それが何の違和感なのかはわからない。
ただ、朔羅みたいにすぐ襲っちゃうような感じとは違う。
「よし、ありがとう」
「…………」
彼は起き上がるとスーツを綺麗に着直し、またわたしの体を起こしてドレスを直す。
「セノだっけ、始めてたのに大胆でドキドキしたよ。今までそんな人いなかったからね。
今度きたら君を指名しようかな」
「あ、ありがとうございますっ」
結果オーライ?



