あれから1ヶ月。


とりあえず言われたとおり、生徒会室に出向くことが多くなった。




みんながいる中で、彼のことを「朔羅」とタメ口で話したこともあって、楽太郎、トダトワ、アズとあだ名で呼ぶことにもなった。

トダトワとアズは嫌な顔してたけれど、1ヶ月も経てばなんのその。


キャラを作るのをやめて、素まではいかないけれど砕けて話すわたしを見て、他の女子とは違うって認識したらしい。


アズは今でも少し嫌な顔してるけどね。


そして彼らのせいもあって、相変わらず周りからの目は心地よいものではないけれど、何事もなく過ごせてる。


外を出歩くときは、面倒だから変装してるので“阿部コウキ”を見かけることは、ほぼないに等しいだろう。



これでいいのかどうかはわからないけれど、本城に近づくためのルートは遠回りからやや近くなっただろう。