戸田十和がガラッと生徒会室の扉を開き入って行くので、その後からわたしも入る。
「あ、コウキちゃん！」
「げ、来たのかよ」
よくきたね、なんて感じで笑顔になる相良楽太郎と、明らかに嫌そうな顔をした安積太郎。
好きで来た訳じゃないし…。
心で悪態つきながらも、楽太郎が用意してくれたパイプ椅子に座る。
「楽太郎の予想通り、あの取り巻き達に囲まれてたんだけど」
「あーやっぱり。コウキちゃんごめんね。サクの取り巻き、ちょっとしつこい奴らばっかりなんだよね」
「いえ…」
なんだ、この人達も気づいていたのか。
「当の本人は寝ちゃってるんだけど」
そう言って３人が目線をベッドに移したので、わたしもつられてベッドに目をやる。
顔は見えてないけれど、たしかに寝ている。
