勝ち誇った笑みを浮かべる朔羅。
ーーほんと、こいつは敵に回したら厄介。
それからというと、朔羅はとにかく今までにない程動いた。
真ん中を仕切るにあたり兄と一悶着あったが、朔羅はそれを己の実力でねじ伏せた。
あわや組長とも一悶着、となりかけた時もあったが、先に赤羽に手を打っていたこともあり、組長からは何も言われず。
ただ生傷の絶えない日も続いたが。
学歴のために大学受験もして、無事に合格したのは19歳になったばかりの頃。
日本のトップ大学に合格。
元々の頭の良さも証明された。
今まで隠れていた影の実力者。
だけど組の方には今まで同様に深く関わろうとはせず、真ん中のことだけにしか取り組まず。
そのこともあってか、真ん中の土地にいる人たちからも、本城と切り離して接してくる朔羅に好感と、信頼を寄せ始めていた。



