「ーーーで、どうするんだよ」
組員はある程度の後処理が終わり解散していったが、本城の主屋の奥では、組長と宝、そして朔羅が揃っていた。
「赤羽光希、赤羽組が隠し持ってた大玉。アイツを動かすのかしないのかでも反応よるんじゃない?」
「そうだな。そいつの動きを見張ろう」
宝と組長で話を進める。
朔羅はただ聞くだけ。
組の厄介ごとには出来るだけ関わりたくないのが本音だ。
でも今回は少しだけ、違う。
ーーそれは、その後の朔羅の行動にあった。
「サクっ!?どういうこと!?」
「何度も言わせんじゃねぇよ、ラク。エージェント。お前なら聞いたことあるだろ」
「聞いたことあるもないも、西のトップの族じゃん!東都第一と敵対してる!」
「別に敵対はしてねぇだろ。とりあえずそことのトップとその周辺を調べろ」
「いいけど…どうやって調べる?エージェントは赤羽で守られてるって噂聞くよ…」
「潜入でもなんでもいいだろ。顔ばれなきゃ」
「なんと横暴なっ…」
朔羅は楽太郎を使い、本城とは別のルートから赤羽光希の動向を追うことにした。
自分の目で確認したいが朔羅は本城の息子ともあり顔が割れているので、楽太郎の方が動き回りやすい。
そしてもう一人、光希ですらわからないだろうって人物がいた。



