セーヤは、宮前組に入り忙しいだろうに、エージェントの引き継ぎももうそろそろ終わりそうでそっちを優先すればいいのに、相変わらずあいつは変わらずにわたしを慕う。


本気を出せばあいつの方が強いだろうと思い、この前久しぶりに組手をくんだら、わたしが勝ってしまったので、未だに慕われてる。

銀から言わせてみると、わたしは感覚を忘れきってないので、持久戦じゃなければ即戦力と言われた。


嬉しかったけど、さすがに小さい未散がいるので、組の仕事はほとんどできてない。


ーーというか、させてもらえない。




そろそろ本格的に身体が鈍りそうなんだけどなぁ…。


なんてぼんやりと、ポカポカ陽気にあたりながら思う。




家の裏にある広大な敷地は、わたしと未散が二人でよく来る。

ここなら何も心配されずにゆっくりできるから。