本城組の内部のことはようわからんが、ミツが揉みくちゃにしたことは明らかで、最近はこの男が本城組を引っ張ってると聞く。
やけど、こいつ、交渉とか下手やろ。
俺よりも年上のくせに、現実を言うだけで、解決策なんて言わへん。
ちょいとばかし、イライラしてきた。
そんな時、電話の着信が鳴った。
「お、すまん。俺や」
俺のスマホが鳴っていた。
席を外し、着信をとる。
「なんや、セー…」
『銀さんっ!!大変なんです!!!』
セーヤと言うとする前に、電話からデカイ声。
「少し声下げぇ…」
『光希さんが!出かけました!』
「お、おう。ミツが?でももう動いていい許可でてるやろ」
『希子さんと一緒にっ!!』
「おかんとか。珍しいな」
『ーーー東の街にっ!!』
「なにぃいいい!!??」