それからうやむやにしつつ、ただ日にちだけが過ぎていく。
誰に相談できるわけでもなく、母さんにすら言えなかった。
動いたらいけないんだろうって思ってはいるけど、街で喧嘩もしたりした。
ただ自然とお腹を庇いつつ、そのせいか普段できないようなところに痣が出来てたりもした。
ーーー赤ちゃん、できちゃった。
人としてここまで自分の体を労らず、放置して来た結果、倒れたわけだから、自己責任なことも重々承知。
組長にバレたら堕ろせって言われることはわかってた。
もしくは勘当だって。
それくらいなことだって、わかってる。
だから誰にも言えなかった。
「お前が女使って仕事してるんはお前なりにこの組の為やと思うてしてることは理解していたが、さすがに今回は黙ってるわけにはいかん」



