次に目を覚ました時は、自分の部屋のベッドの上。
腕には点滴がされていた。
組の医者でも呼んだんだろう。
「あー。やっちゃった」
手を額に当たる。
これは確実にやばい。
「お嬢様、お気づきになられたんですね」
「……ああ」
「久しぶりに光希お嬢にお会いしましたけど、大きくなられて」
「……うん」
「組長さん、呼んできます」
組長…来るのか…。
程なくして組長はやってくる。
着流しに羽織り姿だから、今はプライベートな時間だったんだろう。
ベッドのそばにくるので、わたしも体を起こす。
「…………」
「…………」
「………組長…」
「ーーーーどっちの、子だ?」
静かな空間に響く、とても深く低い声。